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2019年5月29日水曜日

【エフェクター】Keeley Compressor Plus

パコパコ感★☆☆☆☆
ノイズ量★★☆☆☆
コストパフォーマンス★★★★☆
オススメ度★★★★☆

Keeleyは既成品のMODからオリジナル製品まで幅広く手がけるエフェクターブランド。
今回はその中から評価の高いコンプレッサーを紹介します。

KeeleyのコンプレッサーといえばROSSコンプをモチーフにした2ノブのものから、それを発展させた4ノブのものなど結構種類が多いんです。
しかしながらそのどれもが高い評価を得ており、ナチュラル系コンプならKeeleyという定番になりました。
このCompressor Plusは従来のコンプの路線を引き継いでナチュラル系コンプでありながら、さらなる音質や使い勝手の向上を図ったモデルとなります。

コントロールはレベル、サステイン、ブレンド、トーンの4つにシングルコイルとハムバッカーの切り替えスイッチとシンプル。
順番としてはまずPUに合わせてスイッチを切り替え、サステインとブレンドを調整、トーンで微調整した後にレベルを設定するという流れになります。
アタックやレシオを調整する必要は一切なしで、非常に直感的にコントロールできます。

シングルとハムの切り替えスイッチでアタックやレシオが最適な値へと切り替わります。
これによりコンプの一番面倒な部分が省略され、シンプルかつ直感的なコントロールへとつながっています。
もちろんギターがシングルコイルでもあえてハムバッカーの方にスイッチを選択してやるといった使い方もOKです。
ここは好みのサウンドが得られる方を選べばいいでしょう。どうせワンタッチですし。

サステインは唯一コンプサウンドを直接コントロールできる部分です。
過激にかけたいなら高め、控えめにしたいなら低めに設定してやれば大丈夫。
通常コンプはサステインを上げるとノイズが乗ってきますが、そこはKeeleyだけあって、かなりノイズが抑えられています。
最小から最大まで満遍なく使えるサウンドになっており、どこに設定してもグッドなコンプサウンドが得られます。

ブレンドは原音とコンプサウンドをどの程度の割合でミックスするかを調整します。
サステインで過激にコンプを掛けてもブレンドを低めに設定しておくと、原音に重点を置いたナチュラルなサウンドになります。
逆にブレンドを上げ目にしておけばコンプサウンドが多めに出力されるため、整ったサウンドになります。
試した所12時でやや原音が多めな感じ、1時~2時くらいで半々といった印象です。
パコパコ系ではないので極端な変化は感じにくいかと思いますが、逆に言えばサステイン同様、どこに設定しても使えるサウンドになるという扱いやすさもあります。

トーンはコンプレッサーをかけることで失われがちな高域を微調整するもの。
原音ではなくコンプサウンドにのみ作用するため、ブレンドが低めだと効果が得られにくいです。
ブレンド高めでやや高域が圧縮されすぎな感じがしたら適宜持ち上げてやるといいでしょう。
カットする方向で使うことはほぼ無いかと思いますが、コンプを掛けたときだけダークな感じにしたい場合であれば有用なコントロールになってくるかと思います。

レベルはそのとおり、出力レベルを調整します。
基本的には原音と同じ音量になるように設定してやればいいかと思いますが、ナチュラル系コンプなだけにクリーンブースター的に使ってやるのも良いかもしれません。
ただそれほどブースト量があるわけではないので、過度な期待は程々に。

とまあこんな感じで非常に扱いやすいです。
特にギタリスト的には設定が難しいと感じられるアタックやレシオがスイッチひとつで最適化されるのはとても便利ですね。
コントロール可能なのが効果のわかりやすいものになっているので、耳で確認しながら直感的に操作できます。
ナチュラル系コンプの定番と言えるサウンドが手軽に得られるのは嬉しい限りです。

一つ欠点を挙げるとすれば、パコパコ系コンプのサウンドが出ない点です。
「コンプといえば!」のあのパコパコしたサウンドは、このエフェクターでは決して得ることができません。
サステインを上げようがブレンドを上げようが、どうあがいてもナチュラル系サウンドの範疇から抜け出せないのです。
これはアタックとレシオがスイッチで設定されるタイプゆえの避けられない点といえます。
設定が簡便で、どう設定しても破綻した音にならない分、作れるサウンドの幅はやっぱりCP-1Xなどのコンプに比べると狭くなってしまいます。

まあKeeleyのコンプを選ぶ時点でパコパコ系コンプのサウンドは諦めるが吉です。
代わりにナチュラル系コンプのサウンドとしては最高峰のものが簡単に得られるのですから。
価格も従来モデルからかなり安く抑えられているため、入手しやすいのも魅力的です。
イケベ楽器ではカラーリング違いのものも取り扱っているため、見た目で選ぶのもアリですね。
コンプレッサーは難しいと思っている人や、もう一段サウンドをレベルアップさせたい人にオススメなコンプレッサーです。


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