音作りの幅★★★★☆
コストパフォーマンス★★★☆☆
オススメ度★★★☆☆
Mad Professorから出ているモダン系ディストーションをご紹介します。
このStone Grey Distortionは近年のメタルサウンドへの対応力を持ったハイゲインディストーションです。
コントロールはシンプルな3ノブながら、なかなかいろいろな場面で使えるサウンドですよ。
公式サイトではドロップチューニングや7弦などの重低音にも対応したサウンドと謳われています。
しかしながら決して低域が強く出るというわけではなく、むしろスッキリとした低域が好印象です。
タイトなリフを刻むのならば、このくらいの低域の出方のほうが扱いやすく、サウンドバランスも取りやすい印象です。
かといってペラペラなサウンドというわけではなく、トランジスタアンプと組み合わせてもしっかりと音圧のある高いクオリティのサウンドを得ることができます。
また解像度の高いダイナミクスに富んだサウンドとも謳われています。
これもまた謳い文句どおりで、ゲインを高く設定しても音が潰れずにしっかりと鳴ってくれます。
またピッキングへの食付きも良く、ハイゲインサウンドにもかかわらずコンプ感が薄めです。
これによりギターボリュームを絞ることでクランチサウンドへと持ち込むことも可能となっています。
もちろん最大ゲインが低いわけではなく、しっかりとメタルサウンドを作るのに必要十分なほど歪ませることができます。
このエフェクターのもう一つの魅力として、ゲインを下げた音の良さにも触れておきたいと思います。
通常ハイゲインを謳っているエフェクターのほとんどはゲインを下げた音というのは酷いものです。
カリカリベチャベチャとしたハリのないサウンドになることがほとんどで、まともに使えるサウンドになるエフェクターは稀有です。
しかしこのStone Grey Distortionはゲインを下げたサウンドがなかなかに良いです。
ややゲインの高いオーバードライブ程度までゲインを下げることができ、そのサウンドもハリがあってピッキングによく食いついてきます。
というわけでゲイン幅がかなり広く取られており、どこに設定しても使える音が出てくるというのが特徴の一つとなっています。
トーンの調整幅についても触れておきましょう。
トーンはかなり効きがよく、音抜けに必要なところを上手く調整することができます。
さすがに振り切った設定にすると突拍子もない音になりますが、通常使う9時~3時くらいならまんべんなく使うことができます。
ゲインを低めにしてオーバードライブ的に使うときにはやや上げ目にしてやると音のハリが際立ちます。
またこのエフェクターの音自体、先述の通りかなり解像度が高いため、ドゥームで暴力的なサウンドにする場合はトーンは少し絞ったほうが「らしい」音になるかと思います。
とまあ調整幅の広いゲインと効きの良いトーンのおかげで3ノブながら音作りの幅は広いほうです。
アンプについても真空管アンプだろうがトランジスタアンプだろうが問題なく使えるため、汎用性の高さはなかなかのものです。
JC-120との組み合わせも全く問題なく、むしろ下手な真空管アンプよりJC-120の方が素直にStone Grey Distortionの強みを活かせるような印象です。
自宅練習用の小さなアンプでも存分に歪ませられます。
また音の解像度の高さやゲイン幅、トーンの効き方から実はシングルコイルとの相性が結構良かったりします。
ボリュームやピッキングへの追従性の高さは先述の通りですので、手元で操作したい人にもオススメ。
ハムバッカーの人はもちろんですが、シングルコイル用のハイゲインディストーションをお探しの方はぜひとも試してみることをオススメします。
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