使い勝手★★★★☆
コストパフォーマンス★★★☆☆
オススメ度★★☆☆☆
Digitechのワーミーは何度かのモデルチェンジを経て、現在は第5世代となっています。
ピッチを変えるというシンプルな効果ながら、他の様々なピッチシフト系エフェクトを抑え、今でも高い人気を誇るロングセラーモデルです。
今回はこの第5世代が他のペダルと違う点、第4世代以前までから進化した点をご紹介します。
まず第4世代以前までから進化した点を挙げていきましょう。
①バッファードバイパスからトゥルーバイパスに変更
②フットスイッチの位置をより筐体右下の隅に配置(第1世代と同様)
③ピッチシフトをクラシックモードとコードモードから選択可能
④アウトプットを1つに集約
①ですが、これを待ち望んでいたユーザーは非常に多かったことでしょう。私も第4世代を使っていましたが、これがあったがために第5世代に買い替えました。
ワーミーはピッチを変えるという特性上、どうしてもレイテンシーが発生してしまうのですが、第4世代以前までですとエフェクトをオフにしていてもレイテンシーが感じられました。エフェクトをオンにすればなおのことです。
それがトゥルーバイパスになったことでエフェクトオフの時には全くレイテンシーが無くなったのです。
またエフェクトをオンにした時のレイテンシーも従来から大幅に改善され、ずっとオンにしていても十分使えるほどになりました。
トゥルーバイパスなのはこの第5世代及び最上位機種のDT、小型機のリコシェになりますので、特にこだわりが無ければ第4世代以前を選ぶ必要性が無くなったともいえます。
②については個人的には歓迎の変更でした。
従来はフットスイッチがもっとペダル側に寄って配置されていましたので、フットスイッチの操作時にペダルも誤って踏んでしまう事故もありました。
またフットスイッチの感触が「カチッ」となるタイプに変更され、フットスイッチ付近にON/OFFのLEDが配置されたためエフェクトの状態がすぐわかるようになっています。
③はDTにも備えられた機能となっており、クラシックモードが従来と同じく単純にピッチを変更するモード、コードモードはスケールに沿ってピッチを変更するモードです。
コードモードではコードストロークでのピッチシフトの音程感が増すので、よりフレーズとしてワーミーを活用したい人には嬉しい機能となっています。
一方でクラシックモードではピッチシフトの反応性の速さから、よりトリッキーな使い方、飛び道具的な使い方に向いていると言えます。
④については従来ピッチシフトされた信号とドライ信号の2系統あったアウトプットが1つにまとまったため、よりエフェクトボードに組み込みやすく、また扱いやすくなりました。
選択したモードに応じて最適化された信号がアウトプットされます。
こんな感じで第5世代は非常に現代のユーザー環境に合わせて大きなアップデートが施されています。
ペダルボードのスペースを有効活用したい人はリコシェやDropを、よりたくさんの機能が必要な人はDTを選ぶと良いでしょう。
MIDIにも対応していますので、今第4世代以前を選ぶ意味はさほどないと個人的には思います。
ではなぜワーミーは今現在も他ピッチシフト系エフェクト以上に人気で定番となっているのか。
それはワーミーが備えたペダルとピッチシフトの可変具合、そして「ワーミーの音」にあると考えています。
ワーミーのピッチシフトした音というのは、正直な所あまりきれいな音とは言えません。
BOSSのPSシリーズの方がよほどスムーズかつきれいな音ですし、マルチエフェクターに入っているピッチシフトの方が音程を細かく設定できて便利です。
しかしワーミーを使ったことのある人はだいたい他のピッチシフト系ペダルに物足りなさを覚えます。
それこそがワーミーだけが持つ味であり、ワーミーの魅力なのです。
ワーミーでピッチを上げた時の「ギュワーン」というどこか歌声にも聴こえる肉々しさや、ハーモニーさせた時のバグったような音の濁り。
そして可変ペダルのスムーズではない、偏りのあるピッチの推移。
これらは欠点とも言えますが、ワーミーを愛用する人が他のペダルに違和感を覚えるのはまさにこれがあるからなのです。
欠点も含めてワーミーの魅力であり、それがまたワーミーから音楽的なサウンドを出しているのです。
全エフェクターの中でも屈指の大きさと重さ、非常に使い道が限られるエフェクト効果、安いとはいえない価格から、決してオススメはできません。
リコシェやDropという小型機も出ていますし、マルチエフェクターに入っているピッチシフトでも十分必要な効果は得られます。
それでもワーミーにはワーミーだからこその魅力が詰まっていますので、気になる人は是非試してみてください。案外ハマるかもしれませんよ。
以上、DigitechのWhammy 5thでした。
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