音作りの幅★★★★☆
コストパフォーマンス★★★☆☆
オススメ度★★★★★
あけましておめでとうございます。2018年もどうぞよろしくおねがいします。
新年ということで、福袋を買ってきたんです。
長野の万代書店で40,000円相当の品が入って18,000円というやつを。
以下がその開封動画です。
https://twitter.com/hjmekirts/status/948523916045180928
そんでSuhrのRiotが入っていて十分にもとが取れちゃったので、今回はRiotを紹介します。
Suhrといえばハイエンドなギターやアンプなども製造しているトップブランドです。
しかしギターもアンプも非常に高価でなかなか手が出せないのが現実・・・。
そういう現実であっても手軽にSuhrクオリティを堪能できるという意味では、Suhrのエフェクターはもってこい。
中でもこのRiotは発売当初から評価が高く、現在はReloadedとしてゲインを上げたバージョンも併売されているほどです。
Riotはゲインノブの名称がDISTとなっていることからもわかるとおり、ディストーションに分類されるエフェクターです。
そしてそのゲイン量は単体で十分メタルが演奏できるほど。
12時位でクラシックなディストーションの領域までいき、3時以降はモダンハイゲインに足を踏み入れるかどうかというところ。
Reloadedは30%のゲインアップがされているので完全にモダンハイゲインまで対応しちゃいますね。
普通のRiotも前段にブースターを噛ませることで全く問題なく対応可能ではあります。
歪みの質としては目が細かいモダンな感じで、あまりエフェクター感はありません。かなりアンプライクな部類に入ります。
Toneの効きはやや控えめな印象です。
結構下げても音がこもってしまうことはなく、また逆にガッツリ上げてもキンキンした音になりにくいです。
ここらへんは歪みの質も相まって結構アンプライクな感覚で音作りしていくことになります。
良く言えば「音が破綻しにくく、良い音の範囲内で微調整が効く」。悪く言えば「積極的な音作りや過激なサウンドは求められない」という感じです。
Voiceというミニスイッチは3wayとなっており、Riotの基本的なサウンドの方向性(ボイシング)を決めます。
左が一番フラットな、Riotの基本となるサウンド。
中央がミドルにガッツがあり、芳醇なローエンドを持つサウンド。やや音量が大きめになります。
右がミドルがカットされたややドンシャリなサウンド。ミドルがカットされているので音量はやや小さくなります。
個人的には左からクラシック、モダン、スラッシュという風にイメージしています。
この差はある程度大きめな音量でないと実感しにくいのですが、EQを持たないRiotにとって重要な音作りポイントになります。
ちなみに。
個人的には、という前置きをした上で、Riotはトランジスタアンプと相性があまり良くないと思います。
よく「JC-120対策にいい」だとか言われることもありますが、正直Riot使うくらいなら他にも良い選択肢がゴマンとあります。なにせ価格が価格なので。
同価格帯ならEMMA ReezaFRATzitz2とか、Friedman BE-ODとかの方がオススメです。安価な方向ならばBOSSがありますし。
トランジスタアンプと組み合わせると歪むには歪むのですが、やや低域の腰砕け感があり、ザリっとした質感の歪みになってしまう印象です。
それが好きな場合は良いでしょうが、私はあまり好きではありませんでした。
やはりRiotの真価を味わうならば真空管アンプでしょう。スタックアンプでも良し。コンボアンプでも良し。繋ぐだけでSuhrクオリティのサウンドに早変わりです。
真空管アンプに繋いでRiotのレベルをややユニティゲインより上げ目にセットしてあげると、より素晴らしいサウンドが得られます。
Riotはハイゲインサウンドが素晴らしいということで評価されています。
かつてハイゲインなコンパクトエフェクターでベストなのは何なのかという話題では、必ず候補に挙がっていたくらいです。というか今でも十分候補です。
しかし個人的にRiotの本当に素晴らしいところはゲイン(DIST)を下げた時のサウンドにあると考えています。
通常ハイゲインサウンドなエフェクターはゲインをある程度下げてしまうと音にハリが無くなり、貧弱なサウンドになってしまうものです。
せいぜいゲインノブが9時くらいまでが限界で、それ以下になると「クランチ」なんて言うのもおこがましいほどひどい音になるのがほとんどです。
あるいはいくらゲインを下げてもディストーションという括りのサウンドから抜け出せない場合もあります。
一方Riotはゲインを最小にしても十分に使える、素晴らしいサウンドになります。
最小にした時はほぼクリーンの領域まで行き、強くピッキングした時にややトップが歪む感じの極上のクランチサウンドになるのです。
また最小~9時までの間のゲインの変化がとても美味しいのもポイントです。
その間はまさにクリーンからクランチを経てオーバードライブへと至るリニアな変化が存在し、Toneや3wayスイッチとの組み合わせでチャキチャキのカッティングトーンや泥臭くダークなブルージートーンなど、想像以上のサウンドバリエーションを楽しむことができます。
9時~12時の段階でゲインが一気にぐぐっと上がっていく感覚もハイゲイン好きとしては良いものですが、9時より下の有機的な「使える」クランチサウンドもまた良いものです。
一般的にHR/HMのプレイヤー向けという評価の目立つRiotですが、こうしたローゲインセッティングでもガンガン使っていくことができるという点はあまりフィーチャーされません。
ゲインを上げすぎなければピッキングニュアンスやギターボリュームにリニアに反応してくれますし、ブースターとの相性も選ばない優等生タイプの歪みです。
「ハイゲインなエフェクターはちょっと・・・」と思っている人も、一度ゲインを8時位、レベルを上げ目にして弾いてみてください。
まるでほどよくアンプがドライブするか否かの境目のような、張り詰めたダイナミクスの瀬戸際を味わうことができるでしょう。
試奏動画もアップしているので見てみてください。
Helixのモデリングではありますが、Roland JC-120、Fender Twin Reverb、Soldano SLO-100 Cleanとの組み合わせで弾いていますので、アンプとの相性も参考までに。
以上、SuhrのRiotでした。
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