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2017年11月15日水曜日

【エフェクター】Analogman Prince of Tone


ゲイン量★★★☆☆
音作りの幅★★★☆☆
コストパフォーマンス★★★☆☆
オススメ度★★★★☆


既製品のModで大人気なアナログマンが出すオリジナルのオーバードライブ。
超人気でオーダーしても数年待ちの状態が続くKing of Tone(通称KOT)を1チャンネルのMXRサイズに閉じ込めたのがこのPrince of Tone(通称POT)。
筐体が小さくなったうえ、DCジャック、インプット、アウトプットが全て筐体上部に備えられているトップマウントタイプなので、ボードスペースの確保にも貢献しています。
基本的な音色はMarshallのBluesBreakerをイメージした歯切れの良いジャリッとしたトーン。
BOSSのBD-2をイメージしてもらうとわかりやすいですが、そこに濃密なローミッドが加えられ、カリカリとした高域が削ぎ落とされて抜けのいいギターサウンドになっています。

Boost、OD、Distの3モードを備えており、DistモードはKOTにも無いPOTオリジナルのハイゲインモード。
Boostモードは基本的に音に色付けせず、純粋にレベルを持ち上げるクリーンブースター的なモード。
それでありながらDriveを2時以降まで上げていくとサチュレーション感が加えられるため、後段のドライブペダルやアンプをプッシュするのに最適です。
ODモードはKOTと同様のドライブサウンドを放つPOTの基本的なモード。
微妙にクリーンもミックスされるためゲインを上げても輪郭が失われません。
Distモードは先述のとおりPOTオリジナルのハイゲインモード。
KOTの両チャンネルをONにしたような前に飛んでくる歪みと、それでいてピッキングニュアンスやギターボリュームへの追従性を併せ持つ美味しいサウンド。

ゲイン量としてはDistモードであれば単体でブリッジミュートを効かせたリフを刻むことができる程度。
前段にブースターを噛ませてやれば、相性次第ではあるがメタルにも使えます。
往年のロックサウンドであればODモードでも十分対応できます。
また歪みの質としてはやや荒々しいクラシックなもののため、Toneを絞ってBoostモードを選択してやればブルージーなソロにもぴったりです。

Toneの効きがまた絶妙で、「こう効いてくれるといいんだけどな」という部分を上手くコントロールしてくれます。
よほど極端な設定にしない限り音が破綻することはないでしょう。
また基本的なサウンド自体の音抜けがいいので、12時付近からあまり動かさなくても良好な結果が得られます。

内部にDIPスイッチを備えており、中低域の増加とコンプ感(ゲイン量)の増加を選択できます。
メインの歪みとして使ったり、Distモードを多用する場合は両方ONにするとより良い効果が得られます。
逆にBoostモードをメインにしたり、高出力のPUのギターを使ったりする場合はOFFにした方が良好な反応を得られます。
ここは自分のギターや用途に合わせて調節すると良いでしょう。

18V駆動にも対応しているが、9Vとサウンドが大きく変わるタイプではありません。
ややコンプ感が減ってダイレクトになるくらいです。
他のペダルやアンプをプッシュするなら18Vの方が良いですが、DistモードやODモードで深く歪ませる場合には9Vの方が良い結果を得られるでしょう。

試奏動画もアップしているのでチェックしてみてください。

私は主に59 preampやBE-ODをプッシュするためのブースターとして使っています。
またBE-ODでは歪みすぎるという場合にDistモードでメインの歪みとして使うこともあります。
アンプのほうで適切にイコライジングしてやる必要はありますが、なかなか使いやすく調度いい歪み方をしてくれるので、いろいろな場面で活躍が見込める優秀なペダルです。
新品・中古問わずなかなか市場に出回らないペダルなので、見かけて気になった場合は迷わず入手することをオススメします。

以上、AnalogmanのPrince of Toneでした。

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