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2017年11月16日木曜日

【エフェクター】BOSS NS-2 Noise Suppressor

リダクション性能★★★★☆(直列なら★3)
実用性★★★☆☆(メタル系なら★5)

コストパフォーマンス★★★★☆
オススメ度★★★☆☆



日本が誇るエフェクターメーカーBOSSのロングセラー商品ノイズサプレッサー。
かつてノイズゲートとしてNF-1をラインナップしていたBOSSが後継機としてリリースしたこのNS-2は、普通のノイズゲートとは大きく異なっています。

それはノイズ”ゲート”ではなくノイズ”サプレッサー”という製品名にも表れています。
通常のノイズゲートはある一定以上のレベルの信号を通し、一定以下のレベルの信号をノイズとしてシャットアウトします。
一方でこのNS-2はノイズゲートの機能に加え「一定以上のレベルの信号の中に混じるノイズ」も消してくれるのです。
歪ませた時の「シャーッ」というホワイトノイズは、普通に演奏している最中も(実音が大きいため目立ちませんが)出続けており、これを消すことができるのは知る限りNS-2だけです。
これにより格段に実音のクリアさがアップし、よりキレのあるサウンドにつながります。

コントロールはノイズ検出レベルを設定するThresholdとゲートを閉じる時間を設定するDecayと標準的。
基本的にDecayは0にしておき、どうしてもサステインやブレイクの切れ方に違和感がある場合に少しずつ上げていくのが良いでしょう。
ThresholdはLEDによって効果の有無がわかるので、LEDを見ながら調整すれば簡単です。

2種類のモードが搭載されているのも気の利いた仕様であり、ReductionモードではOFFでバイパス、ONでノイズを除去します。
そしてMuteモードではOFFでノイズ除去、ONで完全ミュートになります。
これは何が便利かというと、NS-2だけでは除去しきれないノイズ(ファズなど)がある状態で、曲が静かになるところやMCをする時にきっちり無音にしてくれるのです。
通常であればReductionモードだけにするところをMuteモードも搭載してくるあたり、BOSSの実用的な仕様に感動しますよね。

また画期的なのがセンドリターンを搭載していることです。
「歪みに合わせて設定するとディレイ音も途切れたりクリーンサウンドに支障が出る」というノイズゲート(ノイズサプレッサー)にありがちな悩みを解決する機構として搭載されました。
すなわちNS-2のセンドリターンにノイズの発生源となる歪み系エフェクターを配置することでノイズリダクションの精度を上げ、原音や他のエフェクトに影響すること無くノイズをシャットアウトするのです。
この効果は凄まじく、直列に接続するだけではThresholdを最大にしても除去しきれなかったノイズですら、センドリターンを活用した場合には12時程度で完全にシャットアウトされます。
ディレイやリバーブなどはセンドリターンから外しておけば影響は受けないし、クリーンサウンドもノイズリダクションの影響を最小限にすることができます。
直列で使っても効果が実感できない場合はセンドリターンを活用してみることをオススメします。

効果については実際に動画を見たり自分で試すのが一番早いでしょう。
(動画は0:30あたりから)



今はiSPのDecimatorがノイズゲートの主流となっていますが、あくまであちらはノイズゲートであるため、ノイズサプレッサーのNS-2を選択する意味も十分にあります。
なにしろ実音中のノイズも取り払ってくれるのですから。しかも中古が大量に出回っており、安価に入手することもできます。
一つ注意しなければならないのが、実音中のノイズを除去した結果、愛用の歪みの音が気に入らなくなってしまう可能性があるということです。
すなわちこれまで好きだった歪みの音が、実音中のノイズも含めた音であった場合、ノイズが無くなることで全く異なる音に感じてしまう可能性もあるんです。
そういった場合は通常のノイズゲートを導入するか、その歪みだけNS-2の後に組み込むようにしましょう。

以上、BOSSのNS-2でした。

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