音作りの幅★★★★★
コストパフォーマンス★★★★☆
オススメ度★★★★★
ワウペダルの定番であるJim DunlopのCry Baby。
ワウという単純な効果のエフェクターながら、多数のシグネイチャーモデルをラインナップしていることからその奥深さがうかがい知れます。
今回はその中から故ダイムバッグ・ダレルのシグネイチャーモデルであるDB-01をご紹介します。
まず基本的な機能を挙げていきましょう。
①ワウの可変領域を6段階で調整可能なQコントロール(筐体右上のノブ)
②+15dBまでのブーストが可能なブーストスイッチ(筐体右下の赤いスイッチ)
③ペダルのトルク調整
④ワウのかかる帯域を高域~低域まで無段階調整可能
⑤ワウサウンドのEQ搭載
⑥かかと側にエフェクトON(緑)およびブーストON(赤)のLED
⑦2アウトプット
と、非常に多機能で多彩なサウンドをクリエイトできます。
①によりサウンドをどのようにワウワウさせるかをチョイスできます。
チャカポコしたカッティング向きのワウサウンドから、うねるようなサウンドまでこれ一つでカバーできてしまうのはひとえにこのQコントロールがあるからです。
手前側に回すことでトレブリーに、奥側に回すことでモコモコとしたサウンドになっていきます。
クリーンブースターを内蔵しており、②のスイッチによりON/OFFできます。
増幅量は筐体左部にあるノブで調整可能で、これによりリードサウンドのためのゲインアップができます。
クリーン設定のアンプもドライブさせるほど強力なブーストですので、ハウリングなどには気をつけなければなりません。
かかと側のLEDでブースターの状態が視認できるのもライブではありがたい機能です。
③は地味ながらとても便利で、奏者それぞれの好みに合わせたトルク設定ができるというのはプレイの精度や気持ちよさに関わってきます。
裏蓋を開けること無くかかと側から付属のレンチで調整できるので、ボードに固定してしまっていても大丈夫です。
素早く動かすならトルクを軽めに、半止めワウサウンドを使うならトルクを重めにしてやるなど気軽に変更できます。
④は①と合わせて調整することで、フルレンジなワウワウ感を得たり、ごく一部の帯域だけにワウをかけたりといったことが可能になります。
また⑤で最終的な出音を調整できるため、極端な設定にしても音が破綻しないのも素晴らしいところです。
⑥に関して、ワウペダルはLEDを搭載していないものも多く、ライブなどでONかOFFかわかりにくい状況にやきもきした経験がある人なら諸手を挙げて歓迎する機能だと思います。
音を聞けばワウがONかOFFかはわかることだと言う人もいますが、モニターしにくい環境だったりする場合もありますし、LEDが搭載されているのといないのとでは精神的な安心感が違いますからね。
で、このLEDですがそれほど明るくないため、まず屋外では見えません。
またかかと側についているためワウを踏んでいる(操作している)間は視認できません。
ここらへんはもうちょっとなんとかならなかったのかと思わなくは無いですが、まあLEDが付いているだけありがたいというものです。
⑦についてですが、内部スイッチで接続順を切り替えたりできるとの説明書記載があるのですが、どうにもよくわかりませんでした。
おそらくファズのようにハイインピで入れなければならないエフェクトをこのワウの後に繋いでも大丈夫なようにするとか・・・そんな感じなのかと。
実際使っている時にはそんな機会はありませんでしたので、単純に1本のギターで2台のアンプを鳴らすステレオアウト用に使う程度でした。
こんな感じで本当にワウに欲しい機能は一通り盛り込んでいるのがDB-01です。
裏蓋を開けなくても電池BOXにアクセスできたり、ペダル上部がゴムでなくヤスリのような滑り止め加工がしてあったり、ユーザビリティにも気を使っています。
見た目の迷彩柄とダイムバッグ・ダレルシグネイチャーということで、いかにもメタル専用のようなイメージですが、本当にありとあらゆるジャンル、プレイヤーに好まれる使い勝手のワウペダルです。
ただ一点、完全なクリーンサウンドとの相性は微妙です。
少しでもクランチしていれば問題なく素直なワウサウンドを出してくれますが、クリーンですとどこか腰砕けしたようなサウンドになってしまいます。
またVOXワウのようなバイト感というか、ピッキングへの食いつき感みたいなものは薄味なので、そういうサウンドを求める場合には向きません。
ワウサウンドは非常に滑らかに可変し、特にどこかで引っかかったり、突出した帯域があるわけではありません。
デジタル機材との相性も良好で、とても素直なワウサウンドが得られます。
ワウペダルについて回るバイパス音のハイ落ちについても、このペダルはトゥルーバイパスではないながらも、ほとんど気にならない程度に抑えてあります。
価格は、発売された当初は25,000円程度とかなり高めだったものの現在は20,000円前後と落ち着いています。
これだけの機能とサウンドを持ったペダルですので、今後末永く使っていけるワウを探している人にはとてもオススメです。
動画での音出しは5:00くらいから。ディストーションサウンドとの組み合わせは8:00くらいから。
以上、Jim DunlopのDB-01 Dimebag Wahでした。
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