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2018年1月25日木曜日

【エフェクター】BOSS SD-1w Super Overdrive 技クラフト

歪み量★★☆☆☆
音作りの幅★★★☆☆
コストパフォーマンス★★★★★
オススメ度★★★★★

オーバードライブの元祖たるBOSSのOD-1は名機と謳われ、現在でもプレミア価格で取引がされています。
しかしながら現在のエフェクターならばだいたい搭載されているTONEコントロールが無く、音作りの幅が狭いのが難点です。
そこでBOSSがOD-1の回路をもとに、TONEコントロールを取り付けたのがSD-1です。
その汎用性と音の良さから、発売が1981年ながら現在までラインナップを続ける超ロングセラー商品となっています。
そして2014年、BOSS自らがSD-1を更にブラッシュアップした技クラフトSD-1wを発売しました。

このSD-1wはトグルスイッチにより普通のSD-1サウンドであるSモードと、よりモダンなサウンドのCモードを選択できるようになったBOSSによるMOD品のようなものです。
他社から数多くのMOD品が出ている中でBOSS自身がMOD品のようなものを出すというのはかなりの衝撃がありました。

ではわざわざたくさんのMOD品がある中からSD-1wを選ぶ意味はあるのか?
答えはYESです。
その理由としてはやはり素のSD-1のサウンドをスイッチひとつで得られることがあるでしょう。
他多数のMOD品はオペアンプを交換していたり回路に様々な手が加えられたりしていて、素のSD-1の音を得ることが難しいものがほとんどです。
中には素のSD-1の音も出せると謳っている品もありますが、個人的には素のものとは何処か違う(低域の出方やハーモニクスのニュアンスなど)ように感じるものばかりでした。
しかしSD-1wのSモードは全くと言っていいほどSD-1のサウンドそのままなのです。
あの低域と高域が削がれた感じや、ブースターとして使った時のハーモニクス感、そして僅かに音に加えられるBOSSらしいニュアンスなんかが普通のSD-1と遜色ありません。

そして肝心要のCモードの使い勝手が非常に良いこともSD-1wを選択する理由になります。
CモードはSモードに比べ低域に塊感があり、また高域の削がれ方がかなり自然になっています。
モダンでレンジが広くなったといえるでしょう。
これはブースターとして使った時にも差が聞き取れ、Sモードより音に芯があり、エッジが立ったサウンドになります。
単体で聞いてみると、微妙にクリーンミックスされているようで、これが音の芯やレンジの広さに貢献しているのだと感じます。

ド定番として名高いSD-1との住み分けも見事です。
安価で手に入れやすいSD-1の一方で、SD-1のサウンドは気に入っているがもう一歩バリエーションが欲しい人向けのSD-1w。
価格差の設定の仕方も上手く、ちょっとバイトを頑張ればSD-1wに手が出せる価格に抑えたのは素晴らしいと思います。
個人的には1万5千円くらいで手に入るオーバードライブ/ブースターとしてはトップクラスに使いやすいと感じます。

SD-1などの定番機は定期的に戻ってきたくなる魅力があります。
定番の音を手元に置いておくという意味でも、たまにやってくるであろう定番への回帰欲への対策としても、SD-1wは非常にオススメです。
ありとあらゆるジャンルへ使えるので絶対に腐りませんしね。


以上、BOSSのSD-1wでした。

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