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2018年2月12日月曜日
【お役立ち小物】BOSS TU-3w & TC electronic PolyTune
ペダルタイプのチューナーはエレキギターを初めたらまず最初に買うべきものの一つでしょう。
クリップチューナーや安価なマイク型チューナーは初心者のうちは上手くチューニングを合わせるのが難しいため、シールドで接続してきちんと信号を拾ってくれるペダルタイプの方が逆に安心です(実体験)。
今回はペダルタイプのチューナーの定番2機種をご紹介します。
まずはBOSSからTU-3wです。
こちらは従来のTU-3から更にブラッシュアップが成されたBOSSチューナーの決定版とも言えるペダルチューナーです。
TU-3の時点でチューナーに求められる機能はほぼ網羅していたはずですが、何処が変わったのでしょうか。以下、それぞれ触れていきます。
まずひと目で分かるのは筐体カラーが白から黒へ変更されました。
これは液晶に表示されるチューニングメーターの視認性がアップするというメリットがあります。
またややつや消しのされた黒ですので映り込みや光の反射などが少なくなっています。
これまでの白は映り込みこそ無かったものの、晴れた屋外や照明が強いステージ上ではペダルに光が反射して視認しにくいこともありましたので、その欠点を解決したわけですね。
加えてチューニングメーターのカラーリングが赤から青になり、チューニングが合うと緑に変色するようになりました。
これも屋外や照明の強いステージでの視認性を上げることに貢献しています。
さらにTU-3と同じく高輝度モードも搭載していますので、どこでもしっかりとチューニングメーターを視認することができます。
そしてBOSSとしては初めてトゥルーバイパスを選択できるようになりました。
これは待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか。
DCジャック横にバッファードとトゥルーバイパスを切り替えるスイッチがあるため、ギターや後のペダルに応じてそれぞれを選べるのが非常に嬉しいポイントです。
またこのTU-3wからBOSSはバッファー回路を刷新し、より高音質で原音に忠実な高品質バッファーを搭載するようになりました。
TU-2の頃はバッファードバイパスが好きな私でも気になるほど音が変わったものですが、このTU-3wはバッファードバイパスでもほとんど音が変わりません。
ですので完全に好みでトゥルーバイパスかバッファードバイパスを選択することができます。
チューニングに対する反応速度についてですが、TU-3wはリードを弾いてもそれについてくるレベルで速いです。
そのためチョーキングやビブラートのピッチ確認なんかにも使うことができます。
正直言ってTU-3wの速度に慣れた後だと他のチューナーが反応が悪くなったかのように感じます。それくらい速いんです。
それでいて精度も実用的な±1セント。これは高精度を売りにする他社チューナーに対するBOSSの答えと考えています。
±0.5セント以上などの高精度はレコーディングの時はいいんですが、ライブのときなんかだとなかなかチューナーの表示が安定せずイライラすることが結構あるんです。
そこをBOSSは実用範囲でチューナーの表示が安定しやすい±1セントに抑えたということで、上手くバランスを取ったなと思います。BOSSクラスであればもっと精度を上げることだって可能だったでしょうが、TU-3wが使われる場面のことをよく想定しています。
他には消費電流がTU-3は30mA(高輝度85mA)だったのがTU-3wは60mA(高輝度110mA)へと増大しています。
これは前述のチューニングメーターのカラーリング変更および高品質バッファーの採用によるものと考えられます。
また重量もTU-3は390gだったのに対し、TU-3wは460gに増大しています。
より軽量で省エネを求めるならばTU-3、それよりもバイパス方式の選択権や視認性を優先するならTU-3wという選び方がいいかと思います。あとは価格ですね。
TU-3w
チューナー性能★★★★★
反応速度★★★★★
コストパフォーマンス★★★☆☆
オススメ度★★★★★
続いてはTC electronicのPolyTuneです。現在はver.3が発売されていますね。
私はTU-2からPolyTune→PolyTune mini→PolyTune 2と移り、KORGのPitch Black Polyを経てその後TU-3wへと乗り換えました。現在PolyTuneシリーズはPolyTune clipとUniTune clipのみ使っています。
今回触れるのはPolyTune2までです。
PolyTuneはポリフォニックチューニングという革新的な技術でもってBOSSとKORGがほぼ独占していたペダルチューナー界隈に殴り込み、瞬く間に大定番の座に輝いたペダルチューナーです。
ポリフォニックチューニングとは、弦をストロークしてジャーンと鳴らせばそれぞれの弦のズレを個別に認識してしまうという驚くべきものです。(対義語としてクロマチックチューニング。弦1本ずつのチューニングのこと)
しかもそれが1万円ちょっとのチューナーで実現してしまうのですから驚きです。専用のピックアップなんかも必要ありませんしね。
そうした革新的技術に加え、PolyTuneは自動でポリフォニックチューニングとクロマチックチューニングを切り替える機能も有していました。
ジャーンと鳴らして何処がずれているかを確認してペグを回すと、その弦のクロマチックチューニングへとチューナーの表示が自動的に移行するのです。
こうしたユーザビリティにも気を配っていたことも、PolyTuneが大人気になった一因だといえるでしょう。
表示形式はフルLEDで、当時としては屋外での視認性もまずまずでした。
しかしながらLEDを採用した弊害として、チューニング中にLEDのノイズが発生するといった問題がありました。
またトゥルーバイパスのためスイッチング時のポップノイズも発生しやすく、多くのユーザーを悩ませていました。
チューナーの後にはだいたい他のペダルがあり、そこで信号を増幅する事が多いですから、PolyTuneのノイズまで増幅されてしまうのです。
そうした問題点を解消したのがPolyTune miniやPolyTune2でした。
スイッチの回路を見直すことでスイッチング時のポップノイズを見事に解消してみせました。
しかし残念ながらLEDのノイズはいくらか小さくなったものの、完全に消すことはできませんでした。
またポリフォニックチューニング機能はギターによっては上手く機能しないこともあったのです。
例えば出力の弱いPUや、弦ごとに信号の強さが異なる場合はその部分のポリフォニックチューニングが不可能だったのです(実体験)。
クロマチックチューニングは問題なく機能しますが、ウリであるポリフォニックチューニングができないのであればわざわざPolyTuneを使う理由がありませんからね。
現在のPolyTune3はどうなっているのか試してみたくはあります。
PolyTuneシリーズ
チューナー性能★★★★☆
反応速度★★★★☆
コストパフォーマンス★★★★☆
オススメ度★★★★☆
ちなみにPolyTune clipはとても素晴らしい製品です。
高級感のある金属製のクリップに、クリップチューナーながらポリフォニックチューニングが可能です。
しかも上下の向きを自動で検出して表示を最適化してくれます。
当然ポリフォニックチューニングとクロマチックチューニングの自動切り替え機能もあります。
今クリップチューナーを選ぶなら間違いなくコレを選ぶべきです。
ポリフォニックチューニング機能はいらないという人にはより安価なUniTune clipというクロマチックチューニング専用機種もあります。
こちらはポリフォニックチューニングこそできないものの、反応速度はPolyTune clipよりも速いのでライブや練習時にはもってこいです。
少し話が逸れましたが、現在ペダルチューナーを選ぶならTU-3wかPolyTune3のいずれかだと思います。次点でKORGのPitch Blackシリーズでしょうか。
中華メーカーなどからも数多く出ていますが、やはりペダルチューナーに求めるものは何よりも信頼性です。
KORGはBOSSやTCに並ぶ超一流のペダルチューナーを作っていますが、他のメーカーや中華メーカーでは今ひとつ信頼性に欠けます。
チューナーの表示ではチューニングは合っていても、実際に鳴らしてみると・・・?なこともあるんです。
初心者から上級者まで、絶対にチューナーは信頼できるものから選びましょう。
そしてその中から、自分のペダルボードや用途にピッタリ合うものを選択するのが大事です。
ペダルチューナーはそうポンポン買い換えるものでもありませんから、一番ビビっときたものを選ぶのが良いでしょう。
個人的にはやはり反応速度や信頼性、バイパス方式が選択できることを考慮してBOSS TU-3wをオススメします。
以上、BOSSのTU-3wとTC electronicのPolyTuneでした。
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