音作りの幅★★★★☆
コストパフォーマンス★★★★★
オススメ度★★★★★
日本人ではほとんど全く機種名が読めないことでおなじみのEMMAからのご紹介です。
今回は通称リーザで親しまれている「リーザフラットジッツ2」。
私が学生時代に不動のメインで5年間使っていたディストーションです。
特徴的な正方形の筐体でボード面積を占めそうですが、ジャックやDCはトップマウントなので一般的なエフェクターと同じ感覚でボードに入れられます。
大きめの筐体を活かしコントロールはボリューム、ゲイン、2バンドEQ、バイアスの5つを搭載。
前機種のリーザ1ではトーンコントロール1つだったのが2バンドEQになり使いやすさが向上しています。
またよりサウンドが生々しく迫力あるものになり、ゲイン量も増えました。
聞きなれないバイアスコントロールですが、これは真空管アンプにかかる電圧によって起こるサウンドの変化を再現するコントロールになります。
下げればピッキングやアクセントによるメリハリをつけやすくなり、上げればある程度均質化された勢いのあるサウンドになります。
リーザのサウンドとしては王道のマーシャル系ディストーションなので、プレイスタイルに合わせて設定してやるのが良さそうです。
ローゲインならバイアス下げ目、ハイゲインならバイアス上げ目がオススメです。
ゲインを下げると音にハリが無くなり、ある意味貧弱なサウンドになります。
これが使えないとする人もいますが、個人的にはポップスなどの目立たないバッキングを弾く時にはまさにベストマッチするような音だと感じます。
歪んでいるんだけど主張しないギターサウンドを出すのは地味に苦労するところですので、それがゲインを下げるだけで可能なこのリーザはなかなか稀有なエフェクターといえますね。
逆にゲインを上げていくと単体で十分メタルができるくらい歪みます。
さすがに全開にしてしまうと音が潰れ気味になってしまいますが、3時位まではしっかりと音がダマにならずに鳴りきってくれます。
前段にオーバードライブやブースターを入れてやれば、更にハイゲインまで対応できますね。その際はリーザのゲインは12時くらいに抑えてやると良いです。
大きめの筐体の賜物か、ゲイン量に比べるとノイズは少なめです。
EQの効きも必要十分な程度で、よほど極端な設定にしなければ破綻した音にはなりませんし、積極的に音作りに活用していけます。
そしてリーザが何より優れている点は、JC-120との相性が素晴らしいことにあります。
JC対策と謳われるエフェクターは数あれど、私はリーザほどJCと相性がいいエフェクターを他に知りません。
JC-120のクリーンサウンドとマーシャル系のディストーションサウンドを見事に両立させられるのがこのリーザというディストーションです。
他にもVOXやFenderといったローゲインなコンボアンプであれば真空管アンプであってもバツグンの対応力を見せます。
逆にそれこそマーシャルや、モダン系スタックアンプと組み合わせると音がかなり暑苦しくなり、ミチミチとしたサウンドになりがちです。
つまりはクリーンが素晴らしいアンプとの相性がよく、そのクリーンサウンドと歪みサウンドを両立させるためのエフェクターというわけですね。
欠点としては筐体裏面に滑り止めのゴムが貼られているためマジックテープで固定しにくいことでしょうか。
ボードに固定する際はネジ止めするか、ゴムを剥がしてしまいましょう。
また筐体にはTrue Bypassと記載がされていますが、取説にも書かれているとおりバッファードバイパスです。
EMMAはバッファードバイパスの利点をきっちりと考慮した上で採用しているため、トゥルーバイパス信者の人でも一度体験してみてください。
現在は外観が変更されややポップなものとなっていますが、基本的な中身は変わっていないようです。
中古価格も一時期よりだいぶ落ち着いてきており、入手も容易になってきています。
ちなみに初代リーザは全く音が違うと言っていいほどですので、注意してください。
JC対策として最高の一手となりうるディストーションですので、お悩みの方はぜひ一度お試しください。
以上、EMMAのReezaFRATzitz2でした。
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